消えたハンバーガーを探せ!〜原価管理その③
それでは、各工程で消えたハンバガーを探していきます。
代表的な原因を記載しますので、ご自身の現場と照らし合わせてみてください。
他にも原因と思われることが出てくると思います。
その原因のパターンに合わせて予防対策も増えますので、結果的に原価管理が楽になります。
① 原材料の納品
《原因》
・10個分を発注したのに、9個分しか納品されていないことに気がついていない。
・納品後の収納ルールがなく、適当に収納しているので在庫を把握できない。
② 商品の製造
《原因》
・基準量よりも多く原材料を使用して製造していた。
・原材料に使用できないモノがあり、廃棄していた。
③ 商品の提供
《原因》
・お客様からのオーダーを間違えて製造し、廃棄になったモノがあった。
・他のお客様に提供していて、本来のオーダーしたお客様に再提供した。
④ 商品代金の会計
《原因》
・会計の際に、別の商品で会計していた。
・伝票の記載ミス、または会計時の計算ミスにより、会計をしていない。
⑤ 売上の精算業務
《原因》
・③④のミスを伝達されていないため、売上の修正をせずに確定してしまった。
・ハンバガーひとつ分の売上を不正に取られてしまった。
⑥ 在庫の確認
《原因》
・原材料は、本当はあったのに見つけられていない。
・原材料を不正に持ち出されていた。
原価管理のコツは、《原因》を追求し《予防》することです。
そして、予防するためには、管理することが必要になります。
でも、すべてをきっちりと管理することは難しい部分もあります。
例えば、ある食材を10グラムと決めていても、店舗が慌ただしく稼働している中ですべてを計量することはできない場合もありますね。
しかし、基準を決めているのか、基準を守ろうと努力しているかで原価は簡単に変動します。
また、従業員と一緒に働く店舗は、従業員の意識ひとつで原価が大きく変わります。
次回からは、従業員の意識が、原価にどのような影響するかをお話しします。
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