原価管理から内部不正が見つかる〜その③
C店のオーナーとの打ち合わせが、始まりました。
はじめに、原価に異常値が出ていることを説明します。
オーナーは、自身での管理をしていませんので、その数値の異常を理解できていませんでした。
更に、分析した結果でも、原因となる原材料を特定できないこと、そのような場合は、多くの原材料がどこかに消えてしまっている可能性がある事を話します。
原因が特定できない場合は、店舗の運営状態や棚卸など経理もに調査を広げますが、今回は、レジ操作の履歴に調査を向けます。
レジ操作の履歴に不審な点があること、そして分析の結果、不審な履歴の発生に規則性があることを説明します。
そして、原価の異常値とレジ操作の履歴を合わせると、《内部不正》の可能性があるとの仮説が成り立つことを話します。
ここまで話すと、のんびりしたオーナーでも、顔色が変わるのがわかります。
しかし、あくまでも状況からの仮説でしかありません。
次に、実際の現場の状況と仮説を合わせていきます。
まず、レジ操作の不審な履歴と店舗のシフト表を照会します。
ここで残念ですが、2名のアルバイトが特定されてしまいました。
それは、他店での経験があり、夕方から店を任せていた2人です。
そして、ここから先はデリケートな調査になります。
オーナーの判断は、2名のアルバイトと話し事実確認をすることでした。
仮説ですから、状況から疑ってかかってはいけないこと、また、感情的になって問い詰めてしまったて、実は違っていた例もあるので、慎重な対応をすることを伝えました。
数日後に、オーナーから連絡がありました。
続きは、C店のその後を合わせて、次回にお話しします。
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