ショッピングセンターでのご近所付き合い
ショッピングセンターは、たくさんの店舗が営業しています。
その規模にもよりますが、100店舗以上にもなる施設も多くあります。
これだけ多くの店舗が、同じ施設内で営業しているのですから、店舗や店長たちの交流も活発なのではと思います。
しかし、商店会ほどの交流は少ないのが実際です。
なぜかと言えば、施設側が管理していますので、デベロッパーとテナントの関係性がはっきりしていることがあります。
そのため、現場の店舗の人たちと施設の担当者には距離があるように感じることがよくあります。
確かに、施設側のテナントとの関わり方についての考えによっても変わります。
しかし、現場に近い店舗のサポート担当者は、店舗との関係をよくしたいと思っている人もいます。
ただ、自分が現場に立った経験がないので、現場の声が理解できないために的外れな回答をしているのを見かけます。
ただ、施設側との関係を構築することは、大切です。
なぜなら、担当者も「ひと」ですから、その関わり方が影響します。
ある女性の店長さんが、施設側との関係に苦労されていたことを思い出します。
その店舗は、県内で一番の売り規模の巨大なショッピングセンターの飲食店エリアにありました。
店長は、接客などのサービスは丁寧い感じが良い方ですが、どちらかと言えば人見知りなタイプでした。
施設の担当者とは、定期的な打ち合わせはあっても、要望などを出すわけでもなく、問題ない程度の関わりです。
また、周辺の店舗とも特に親しいわけでもなく、挨拶程度の関係でした。
周囲との関わりが希薄ですと、施設から出てこない情報が極端に少なくなります。
そして、店長は、孤独感が強くなってしまいます。
それを打開するために、人見知りな店長は、他の店舗の店長に話しかけることを始めました。
飲食店ですから、お客さんとして食事に行ったり、買い物したり。
しばらくすると、数人の店長で、食事に行って情報交換をするくらいの関係になりました。
頑張ったと思います、オープンして2年ほどやらなきゃと思っていてもできないことでしたから。
ただ、施設側には不満ばかりで、関係は何も変わっていませんでした。
ある時、施設の担当者が変わりました。
すると店長は、
「聞いてください、担当になったCさん、イヤです。感じ悪いんです。打ち合わせもキャンセルしたいです。」
普段は、穏やかでニコニコしている店長が、険しい表情でまくし立ててきました。
「そんなにでしたら、打ち合わせに同席しましょうか?私も挨拶したいので。」
「そうしてください、ひとりだとドタキャンしそうです!」
この店長と新しい担当との関係は、大きく変化していきます。
続きは、次回に。
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