その行動は、ほんとうに「お客様のため」?

2015.12.25 (金)

sgi01a201407080800
飲食店のお客様の中には、決まった時間に来店して、いつもの注文をして、いつもの席に座って、いつものように過ごされる方がいらっしゃいます。

ビジネス立地の朝の時間帯に、多いタイプの常連のお客様です。

こんなことがありました。

そのお客様は、初老の男性で、毎朝決められた時間に来店されて、いつもホットコーヒーを注文されます。

それ以外の注文はありません、そして従業員との他愛のない会話をしてから、いつの席に向かいます。

毎日のように顔を合わせますから、そのお客様様が来店されるとホットコーヒーの準備を始めたりする様になりました。

お客様にとっては、朝の貴重な時間ですし決まり切ったマニュアルのトークよりも、注文が分かっているのだから良いサービスをしていると思っていました。

そんなある日、いつもの時間に、そのお客様は来店されました。

私が、カウンターにいましたので、いつものホットコーヒーを準備してお出ししました。

すると、お客様が苦笑いしながら言いました。

「店長、いつも、ありがとう。でも、今年の夏は暑いから、さすがにアイスコーヒーにしたんだよ。」

「すみません、すぐに交換します。」

「いいんだよ、今日は。明日からは、アイスコーヒーにしてね。」

最後は、笑顔でした。

私は、お客様のためになると思っていましたが、実は自分のために行動していたのです。

いいサービスしてると思っていたのかもしれません。

その年の夏は、猛暑でした。

いつも、ホットコーヒーを注文されていても、これからもずっと変わらない訳ではないのです。

お客様のとの日々の会話で、分かったかもしれません。

サービス業では、お客様のためになることを考えて行動するようにと教育されます。

注意しないと、「お客様のため」と思って行動しているつもりで、店側からの視点から考えて行動していることもあります。

その行動は、ほんとうに「お客様のため」になっていますか?

「お客様の立場」から考えても「お客様のため」になっていますか?

油断すると、「お客様のため」が「自分たちのため」になっていることがあります。

▼シェアをお願い致します!▼

現在の記事: その行動は、ほんとうに「お客様のため」?

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP