立地選びの失敗事例〜任せっきりにしたら

2015.10.17 (土)

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店舗物件の開発担当者は、プロですから経験も知識も豊富です。

しかし、すべての店舗を当たり立地でオープンさせることは不可能です。

取り返しの付かない失敗をしてしまうこともありますから、物件は自らが納得しているのかが、本当に大切です。

後から変えることができないですから、自分でしっかりと調査して考えてください。

私が、経験した立地での失敗のお話をします。

新規のオーナーでした。全くの別業界で事業をされていて、飲食店を始めることにしたのです。

住まいと事業の拠点は遠く離れた地方都市でしたが、出店都内にしたのです。

物件担当者とは、電話とメールでは話を進めていたそうです。

契約の締結の時には、都内にきますが、開発担当者に任せっきりのようでした。

立地は、都心のターミナル駅から徒歩10分ほど。

大通りの裏にあたり、3階建の商業ビルの1階。

店頭の通りには、学生さんが多く行き交っています。

有名私立大学のキャンパスや式場などが近くにあり、また、周辺にはビジネスビルも多くの立ち並んでいます。

この説明ですと、良さそうに感じるかのしれませんね。

では、この店舗は、どうなったのでしょうか。

なんと、オープンして半年で閉店しました。

当初の売上予測の半分しか売れなかったのです。

オーナーの損失は、投資した額と赤字で2千万円を超えていました。

オーナーは、こんなことを私に言いました。

「自分も悪かった。他人任せで、進めていたから。でも、高い授業料だよね。」

このオーナーは、自分の責任として、フランチャイズ本部への言葉は飲み込んでいました。

でも、言いたいことは伝わってきました。

この店舗の立地を検証すると、学生立地が災いになていました。

私は、店長の経験などから学生立地は非常に難しいと思っていました。

この店舗は、学生立地の典型例です。

店舗の前の通りは、時間帯によって大量の学生が通ります。それも、その流れに逆らって通ることが不可能なほどです。

ですから、周辺の人たちは、基本的にこの通りを歩きません。学生が通る時間に当たったら大変だからです。だから、普段は静かな通りなのでした。

それでは、学生が来店してくれれば良いのではと思うでしょう。しかし、学生はターゲット層ではありませんでしたので、来店はどんどん減っていきました。

駅の周辺には、学生向けの飲食店も多くありますし、校内には学食もあります。

学生をメインに集客するのは、難しいのです。

ただし、大学の校内ですと話が違ってきますが、このお話は、また別の機会に。

以前に、お話ししましたが、フランチャイズのスーパーバイザーはオープンが決まってから登場します。

ほとんどは、オープンが決まってから、物件を見ることが多かったです。

何度も、「なんで、この物件でOKしたんだ!」と思ったことがあります。

物件で失敗するオーナーは、プロだと信用し過ぎている人だと思います。

商品やブランドを愛していることは大切ですが、それだけでは失敗します。

ビジネスとして、悪く言えば金儲けを優先していても、上手くはいきません。

このバランス感覚が、良いオーナーが業績を上げていきます。

それでは、次回は、店舗を増やしすぎて失敗したお話です。

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