役割分担のバランスについて
効率化するための役割分担ですが、任せるか業務の量にも注意が必要です。
業務量の調整が偏っていると、役割分担をしているのに効率が悪くなることがあります。
ある店舗での事例です。
その店は、売上の規模も小さく昼のピークタイムまでの午前中は、2人ですべての業務をこなします。
アルバイトリーダーと経験の浅いアルバイトが、コンビを組むことが多かったのです。
アルバイトリーダーからの相談です。
「長く勤務している人との時は、お互いにやるべきことがわかっているので、役割分担が自然と出来ています。でも、経験のない人とでは、自分の負担が大きくなります。できないのだから、分担してもできることが少ないから自分でやるしかない。2人ですから教えているヒマはありません。」
「そんなに、何もできないのですか?」
「言われなけれ何もできないです。だから、その場その場で指示を出してます。」
「言われたことは、出来るますか?」
「はい、特に問題なくできます」
「すべて、口頭で指示するの?作業を一覧表とかないのですか?」
「表はないので、直接伝えてます。日々の作業量は、違うので」
「言われたことは、できるのなら、やるべき役割を紙に書き出して、タイムゴールを設定して任せてみたら。分からない時は、質問することも伝えて」
一週間後に、そのアルバイトリーダーと話しました。
「紙に書いて渡したら、できるんですよ。それも、思っていた以上に早く、これみてください」
紙ナプキンに書かれた役割分担を表を見せてくれました。
これだけで、役割分担のバランスが改善されて、アルバイトリーダーの負担が軽減されました。
実は、売り規模が、小さくてもやるべき役割の数は、売り規模の大きな店と変わりません。
ひとつの役割でやるべき作業量が違うだけで、人数が少ない店舗は、ひとりが受け持つ役割の数は逆に多くなるのです。
確かに状況に合わせて判断することは必要ですが、大事な前提条件が忘れがちです。
従業員の全員が、基本的な作業をできることを前提にした役割分担でなければバランスが悪くなり、一部の人に負担がかかってしますのです。
次回は、店前の販促物の掲示についてお話します。
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